ポール・マッカートニーが名古屋やってくる!!

ビートルズにハマった中学時代。
当然、
「4人の中で誰が一番好きか?」
という選択が生まれてくる。

ほとんどがジョンかポール。
この2人絞られると思う。
60%はこの2人ではないだろうか。

その次がジョージ、そしてリンゴ。
大抵がこのパターンだと思う。

ジョンとポールの比率は50%くらいかな。

僕はポール。
中学の時は断然ポール・マッカートにだった。

それは多分ポールのポップセンスと僕が求めていたものが一致していたからだろう。

当時のポールはウイングスでアルバム、「バンド・オン・ザ・ラン」がリリースされ、そのタイトル曲や「ジェット」が大ヒットしていて、次のアルバム、「ビーナス・アンド・マース」からも「あの娘におせっかい」などがヒットチャートを駆け巡っていた。

この頃のシングルカット曲は「This Is POP!」という感じで、毎日毎日何回も何回も聴いていた。

目次

ポールの初来日が決定!!

そして中学校3年生の時、ウイングスの来日が決まった。

「ポールが日本にやってくる!!」
それはすごく興奮したことを覚えている。

来日スケジュールは決まっても、名古屋に住んでいる僕には東京まで観にいけるわけなかった。
だってまだ中学生だ。

だからポールが来日することにはとても狂気したけど、実際にライブを観に行くという発想はまるで無かった。

多分テレビでライブの模様が放映されるだろうという甘い期待と「それを見たい!」と思う欲求だけだった。

そして来日直前、ウイングスの初来日はキャンセルとなった。

確かビザが下りなかったのだ。
過去の麻薬関係の履歴によるものだった。

当時の法務大臣は稲葉法務大臣。
大臣に直訴したファンも多かったのかもしれない。

同時期だったように思うが、ローリングストーンズも同じ理由で来日公演がキャンセルされたとように覚えている。

ポールのライブを観に行く予定はなかったけど、この来日中止はショックだった。

ポールが日本にいる!
自分と同じ日本に滞在している!

そう思うだけでワクワクしていたのだから。

今度こそ?!ポールの初来日が決定!!

それから3年後、ポール・マッカートニー&ウイングスは来日を決めた。

僕は高校3年生だった。
そして今回は名古屋公演も入っていた!

これは行くしかない!
行くしかないっしょ!!

2月の末で学期末試験の真っ只中だったけど、そんなことは関係なかった。

そして追加公演も決定!!!

友達と2日間ともチケットをゲットした!!

初めてポールと会える興奮でライブの日が本当に待ち遠しかった。

そして来日!!

・・まではよかったけど、入管で大麻不法所持で逮捕・・・!

あまりにものショッキングな情報は耳を疑ったし、目を疑った。

何故??

何故そんなもの持ってくるの??

ポールは拘留され当然公演はずべてキャンセル。
またしても裏切られた感じだった。

でもポールに対しての憎しみは湧いてはこなかった。

「残念だけどまた会える日を待つしかない・・・。」
そう思って諦めるしかなかった。

ポールが手錠をかけられている報道を見ながら・・・。

満足できないポールの作品

それから10年以上の年月が過ぎて行った。

ポールはアルバムを発表しつつも、僕の個人的な感想はあまり良いものではなかった。

あの天まで登ってしまうような狂騒を味わせてくれるポップな曲が聴かれまかったからだ。

もちろんいい曲はあった。
ポップな曲もあった。

でもバンド・オン・ザ・ランやビーナス・アンド・マースからのシングルカット曲に比べると、どうしても見劣りしてしまうのだ。

アルバムは聴き続けていたけど、聴くたびにフラストレーションはたまった。

ただ「テイク・イット・アウェイ」は曲も良かったし、PVのリンゴとの共演、ジョージ・マーティンとの共演は感動したし興奮したな。

今度こそ本当に?!

1989年、ポールはアルバム「フラワー・イン・ザ・ダート」を発表。
このアルバムには僕がずっと求めていたポールの作品があった。

「マイ・ブレイブ・フェイス」
エルビス・コステロとの共作になるこの曲は最高だった。

コステロがジョンのようにも思えた。共作しながらポールもそんなことを感じたのではないだろうか?

ワールドツアーも始まり、そしてそして何と!日本公演も組まれていた!!

本当に?!
本当に来るの?
大丈夫なの?!
またヌカ喜びになるんじゃないの?

多くの、本当に多くのファンがそう思っただろう。

自分の目の前でポールを確認するまではこの来日決定情報を信じれなかった。

やっと実現したポールの来日!

ポールの来日が決定してから、如何にしていい席をゲットするかが課題になった。
電話予約でも可能だったけど、それではいい席が期待できない。

何かルートが必要だった。

大学時代からの友人が、当時付き合っていた彼女のお母さんがポールの日本ファンクラブの会長だった。
(副会長だったかもしれない。)

そんなルートからチケットを手配。

初来日は、確か東京ドームだけだった。

名古屋から、僕と友人2人。
東京での友人とでチケットは4枚必要だった。

チケットの手配が完了との連絡を受け、僕たちは東京に向かった。

チケットは4枚確保されていたけど、2枚ずつで席が離れていた。

何とそのうちの2枚は最前列だった!!

公平を保つために2人づつで別れ、ジャンケンで決めた。
残念ながら、僕の方は最前列とはならなかった。

それでも40列目くらいで、それほど不満ではなかった。

オープニングでのドキドキ、ワクワク感は今でも忘れない。

本物のポールが現れる。
僕の目の前に!

初めて対面するポールに、開演まで緊張し続けていた。

そしてその時がやってきた!!

ステージの下からエレベーターで上がってくるような演出だった。

本物のポール!
動くポール!

もう感動で涙が流れた。

最近のライブほどビートルズナンバーは少なかったけど、生ポールに心の全てを奪われながらライブは終わった。

そして名古屋にやってくるポール!

あれから何回ポールは日本に来てくれただろう。

僕はその来日公演にはすべて参加してきた。

そして明日。
ぼくの住む街、名古屋にやってくる。

もう今の時間、名古屋を一望できるホテルに滞在中であろう。
そんなことをイメージするだけで興奮してくる。

今まで観てきた公演は東京か大阪で、日帰りでの参戦のためライブの最後まで観ることができなかった。

だけど今回は最後まで観れる。
最後まで楽しめる。

名古屋でのライブはこれが最初で最後だろう。

席もはじめて15列目をゲットできている。

生のポールをしっかりと目に焼き付けてこよう。

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