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THE BEATLES HELP!
1962年のデビューから、1963年からはリリースするシングルは必ずヒットチャートでは1位を記録し続けたビートルズ。
HELP!は1965年7月23日にリリース。
(シングルB面はI’m Down)
演奏タイム 2:12
ジョンレノンの作品。
ビルボードチャートでは41位初登場
1965年9月4日から9月18日まで3週連続で1位獲得。
オープニングで「ヘルプ!」と叫ぶ3人のコーラスがとても印象的。
できることなら僕を助けて
僕はもうダメだ
君はぼくのそばにいてほしんだ
その当時、ジョンの日常生活における恐怖にも近い「行き詰まり感」が歌詞にあらわている。
オープンニングから「HELP!」とシャウトするジョンは、この当時のまさに「心からの叫び」だったのであろう。
ワールドツアーが続き、どこへ行っても泣き叫ぶティーンエイジたちに囲まれ、プライベートな時間を持つことが許されない閉塞感から「逃げ出したい!」『助けてほしい!」というジョンの素直な気持ちが表現された楽曲だ。
HELP!(ヘルプ)のエピソード
ご存知のようにビートルズ2作目の映画「HELP!」のタイトルソング。
有名な話ではあるが、はじめはEight Arms To Hold Youが映画タイトルだった。
ちなみにこれはリンゴ・スターが命名していた。
しかし、そのタイトルで曲が書けなかったためHELP!(ヘルプ)に変わった。
ビートルズ ヘルプ!が収録されているLP
基本的にはイギリスオリジナル版のHELP!とアメリカ、キャピトル編集のサウンドトラック版HELP!があった。
もちろん「ヘルプ!」はどちらのアルバムも1曲目に収録。
イギリスオリジナルのHELP!には、A面に映画に使用された楽曲が収められ、B面にはそれ以外の曲が収めれらている。
映画のロケ地となった、バハマのチッソーでは、007シリーズの「サンダーボール大作戦」のロケと重なり、ビートルズは主演のショーン・コネリーと仲良くなっている。
その影響と考えられるが、映画HELP!のピンチシーンでは007のテーマミュージックが使われている。
また、キャピトル編集のサウンドトラックのオープニングは007のテーマミュージックからはじまる。
また個人的は感覚かもしれないが、イギリスオリジナル版よりもキャピトル編集のサウンドトラック版の方が音質がよく、ハイファイだ。
今風の表現で言えば、ビートルズHELPのアルバムはキャピトル編集の方がハイレゾということだ。
イギリスオリジナル版ヘルプ!のB面
初の映画作品となったA Hard Days NightのLPも両サイド同じような編集だったが、B面の楽曲のクォリティは素晴らしい。
A面は文句のつけようのないヒットチューンのオンパレード。
その中でジョージ・ハリスンの「I Need You」がキラリと輝きを放っていると感じるのは僕だけだろうか。
B面にはジョン・レノンの「It’s Only Love、」ポール・マッカートニーの「I’ve Just Seen A Face(夢の人)」などの佳曲が収められている。
もちろんビートルズの名曲ベスト3には入る「Yesterday」も収録されている。
ビートルズのヘルプ! 余談1
「HELP!」のリンゴのドラムであるが、ハイハットの刻みが8ビートなのか、シャッフルなのかが今ひとつよくわからない。
ポールのベースプレイから判断すれば、おそらくシャッフルビートだと思われる。
しかし、映画のオープニングの演奏シーンやいろいろと出回っている動画を観てもリンゴの刻みが8ビートかシャッフルなのかがわかりにくい。
ビートルズのヘルプ!余談2
この頃から、レコーディングの技術も2トラックから4トラックに移行していく。
それに伴い、トラックに余裕がでるようになった。
おそらく、その理由でポールがレコーディングにおいてリードギターを弾くようになりはじめた。
このアルバム「HELP!」では「Another Girl」ではポールがリードギターだ。
もともとギタリストだったポールではあるが、この曲でのプレイは彼のセンスの良さが表れている。
フレイジング、チョーキングやビブラートはロックギタリストとしての素養を感じる。
ちなみに、映画ヘルプ!の演奏シーンではジョージがギターソロパートを弾いているシーンが映しだせれるが、ジョンのリッケンバッカーを手にしている。
ビートルズのヘルプ!余談3
余談ついでだが、この曲でのリンゴスターのバスドラムのプレイも面白い。
なんとなく、ポールからの指示のような気もするが、メロディとメロディの間をつなぐ表現としてセンスを感じる。
また「Another Girl」はポール・マッカートニーのソロツアー、2015年4月に東京公演、日本武道館で初めて演奏された。
全く余談!
管理人の個人的妄想ではあるが、「Can’t Buy Me Love」のギターソロは、ポールが考えたフレーズだと思っている。
また、「Can’t Buy Me Love」は、
「ビートルズアンソロジー2に収められているジョンとジョージのコーラス付きバージョンの方が好き!」
というファンも多いのではないだろうか?
30年近く前、ブートレッグのウルトラレアトラックスで初めて聞いた時はとても衝撃だった記憶がある。
「なんでこのバージョンでリリースされなかったのか?」
ビートルズフリークの間ではそんな会話で盛り上がった。